最近よく仕事をして頂く業者さんの自宅です。 設計自体は関わっていませんが、私の仕事からヒントを得た(とご本人が仰る)部分が 多々見られます。一度設計について私の持論をお話しした事もありまして、それに賛同していただいた事もありますので私が見ても参考になるものが沢山ありました。ただそこで感じた事は設計者の不在が気になりました。 その方(施主)は設計者ではないので、結果として装飾的に建築をコントロールすることになります。それは逆説的に施主のセンスの良さを引き出している事になるのですが 本来は設計者がコントロールすべき所を施主がしてしまっているということです。 一般的には建築士(あえて士をつけます)は骨組み所謂構造を担当するものという認識が多くありますがそれは本質ではありません。 さらに建築士というのであれば二級と一級の区別がありそれぞれ担当能力に違いがあります。単純に一級が良くて二級が駄目という事ではありません。 では建築家とはどういう存在か。 少なくとも建築士の資格のない人は建築家ではないと私は思います。その建築士のなかでも優れた建築をつくる人が初めて建築家と呼ばれるべきですが、現在はその境界線は曖昧です。でも建築士=建築家ではないし、設計を良く知っている素人=建築家でもないと思います。…