建築計画する上で3DCGの存在は欠かせないものになりました。プロではない方へ理解を求めるようなシーンはもちろんのこと、我々設計する者にとっても空間把握の大変重要なツールです。今後はゴーグルを使ったウォークスルー等、ヴァーチャル空間を簡単に歩き回る世界が一般的になると思います。 イメージの具現化という意味では生成AIなども優秀なツールになりつつありますが、建築の設計はイメージを作成して終わりではありません。イメージをいかに機能を持たせた建築として生み出していくのかは、なかなかに骨の折れることであり、技術と経験に裏付けされた地味な作業も必要になります。 その意味では、リアルな物質を扱う仕事にDXは馴染まないのが難しいところです。 建築業界もAIによって様々な淘汰が進むと考えていますが、一方で人間がやるべき仕事の質も問われることになります。 建築家の職能の一つである建築イメージの作成という部分については、建築家不要論も出てくるんじゃないでしょうか。もう既にそんな状況かもしれませんが。 いずれにしろ、CADですらデータ形式が統一されない状況で、CGがどういうポジションのツールになっていくのか。 それはそれで楽しみでもあります。…