Category Archives: 建築デザイン思考

TNデザイン一級建築設計事務所

体感-2

建築と対話をする。 自然と対話をする。 人間と対話をすることは容易い。共通言語を持っているから。 でも共通言語を持っていない他者と対話をするのは、容易ではない。 建築は動けない。それは自然も同じ。 だから、こちらが会いに行く。 会ってみなければ、どんな他者かわからない。 お見合い写真は、もう見飽きてしまった。 新たなる出会いを求めて。 九谷焼窯跡展示館 静かなファサード   顔? 西田幾多郎記念哲学館 住吉の長屋がフラッシュバック。本家よりも太っている・・・ スタルクの椅子が壁面にとけ込む。 この純度に圧倒される。 コンクリートに転写されたレイヤーがこの建築のすべて。 全てを浄化するレイヤー。 格子のレイヤーが重なるごとに奥行きが増してゆく。 宇ノ気町立金津小学校 木造は純度が下がる。それをここまで引き上げるのは設計者の力量。…

TNデザイン一級建築設計事務所

体感-1

先日、建築を体感してきた。 純粋に体感するのは、簡単なようで難しい。 建築は機能があるものだから、その機能が満たしているかどうかは、比較的簡単に判断できる。 しかし、建築と対話をするべく姿勢で感じようとすると、とても一日では判断できない。 そこが、建築の懐の深さであり、奥行きというものだ。 対話する感覚は、その場所に身をおいた者にしか得られないものだろう。 そして、それを磨く事は建築家としてだけでなく、人間としての感受性をみがくことだ。 そこに、芸術の本質があると思う。 なんでもないことが、なんでもなく見える瞬間を大切に。 新たな発見に心ときめかせつつ、感じた事。 TARNSTATION大関 小さな駅で舞っている日常を包む鉄板。 周囲はごくありふれた住宅街に挿入された異質さが心地よい。 HALFTECTURE福井 ありふれた水平線と垂直線に抗うように曲がってしまった。あるいは曲げられてしまったよう。 曲線の美意識を感じる。 福井県立図書館・文書館 自然と人工物の対比は、建築の永遠のテーマ。 色彩の美しさと素材感が際立っている。 自然に負けない自然さ。…