Category Archives: 建築行脚

焼杉ハウス

藤森さん設計の焼杉ハウス。 事務所のすぐ近くにあるのを全く知らなかったのだが ウチの優秀なスタッフが見つけたので、行ってみました。 当然、外から感じるしか無いのですが、配置が絶妙・・・。 道路からの距離感とスケール感が良かったです。 シマシマの外壁は好みがわかれるところですが。 目の前に保存樹があって、そこからの距離感や隣の蔵との関係。 リビングからの視線とかアプローチからの視線とか。 思った以上に現代建築です。 周囲の環境から切り離すように建つのは、モダニズムの常套手段ですが 周囲と馴染んでいるようでいて、異彩を放つというのは こういうことなのかもしれません。 モダンじゃないけれど、和風ではない。 ジャパニーズモダンという訳のわからないカテゴリーでは決して無い。 木が得意な外国人建築家が日本を参照して住宅つくりました・・・みたいな感じ。 決して悪い意味ではありません。 藤森さんは、現代と過去の誰の真似でもないものを信条にしていると語っていたので それは、やはり独自の世界観がファンタジーに見えるということなんだと思います。 やっぱり、あの小屋は藤森建築には欠かせないんだろうな・・・。 あと、屋根を貫通して生える木も・・・。…

軽井沢美術館

施工中にも何度か訪れた西沢氏の軽井沢の美術館。前回エントリーはこちら。 つい先日、待望の一般開放。 早速、体感して参りました。当然、内部の写真は無し。撮影不可です。 チラホラ、デジカメ撮ってる人が居ますが くれぐれも運営側に迷惑かけないようにしてもらいたいです。 学生らしき人が、立入禁止区域に勝手に入って注意されていました。 さて、これは体感しないと分からない建築。 素人が写真とっても、絶対にこの空気感は写りません。 視覚的な衝撃よりも、まさしく体感する建築。 さらに、外観は外部の植栽に隠れてしまって、全貌が分からない。 千住氏の作品も良いんだけれど、やっぱり建築に圧倒された。 作品のための空間として、ホワイトキューブは発明されたけれど キューブじゃないホワイトをここまで昇華させるのは、やっぱり凄い。 内部からメッシュによって視線を遮っていたが、これはあまり感心しなかった。 美術館というビルディングタイプには、必ずつきまとうジレンマなんだろうけど。 それでも、ここで意図されているのは、起伏に富んだ床と屋根だけが浮いている空間。 そのためには外部との境界も希薄な方が望ましい。 展示作家の希望なのかもしれないけれど・・・。 なんだかんだ言ってますが、心が揺さぶられる建築は とっても刺激的…

TNデザイン一級建築設計事務所

市民会館

長野市の市民会館の建て替えの設計者が選定されたようです。 公開コンペになるのを期待していたのですが、プロポーザル方式の 指名コンペが行われました。 結果は、槇事務所です。 上の写真は福井県立図書館(設計:槇事務所) 二次に残った中でなら、案はわかりませんが槇さんか佐藤さんか。 実は、佐藤さんと協働していたのがSI-houseの構造家なので 二次の選にもれたと聞いたので、結果を知りました。 地元では、建て替えでもめていた・・・ということを話したら 「それならば、大御所の槇さんで・・・という思惑もあったりして・・・」 と冗談半分で語っておりました。 北川原委員長!その辺どうなんですかー!なんて。 私は、槇さんの建築はとても好きなので、単純に楽しみです。 実際に関わることができないのが、長野在住の設計家として 不甲斐ない思いもありますが、指名のお呼びがかからない時点で 修行がまだまだ足りないです。 しかし、近所に良い建築(または良くなりそうな建築)が建つのは やはり嬉しい事です。 これを契機に長野市が活性化されることを願います。 単なる箱物で終わらないように、市民の活用方法も 考えていくべきだと思います。 建築を愛することは、街を愛することに等しいと思います。 そういう意味で愛すべき建築が…

TNデザイン一級建築設計事務所

習志野市役所

書類を受け取りに習志野市役所へ。 すでに何度も訪れているが、よくよく見ると村野藤吾風。 設計は日建設計だが、横浜の4年後に建築されているので 明らかに・・・。 本館は築47年で、となりの新館も築42年。 東日本大震災により少なからず被害があったそうで、床のたわみが発生しているようです。 詳しくは→こちらへ 新庁舎の建設計画が進められているようですが・・・。 耐震性能は、庁舎として必要な機能ですが 街のシンボルとしての機能も重要だと思います。 どんな庁舎になるにせよ、一時の流行ではない デザインが必要だと思いながら・・・。…

TNデザイン一級建築設計事務所

飯田合同庁舎

打合せまで時間があったので、近くの合同庁舎へ 実は原広司さんの作品。 GAギャラリーにも出展されていたので外観でピンと来ました。 思ったほどではないですが、しっかり原テイストでまとめられております。 内部からガラス塔を見上げる。 エントランスから上部へ視線が抜けているのですがそれが、建物の良さにつながっていないように感じます。 ビルディングタイプとして、こういう空間があまり求められていないように感じました。 とても勿体無いことです。 しかし、それには理由がありました。 シンボルでもあるガラス塔ですが、中に入ることが出来ませんでした。 何のためにあるのだろう・・・機能がよくわからん。 と思っていたところ、よく調べてみると これは、測候所がもともと入るのが条件で設計されていました。 別な場所にあった測候所を移転することが条件に含まれていたそうです。 しかし、測候所の機能というのは、現実には衛星観測が主流でアンテナさえあれば、塔は必要ないそうです。 つまり、この塔はそういう機能的なものよりもシンボルやランドマークとしての意味合いが強いのです。 新しい測候所はここですよと。 それで、建物に入ったときの違和感といいますか窮屈そうなエントランスにも納得が出来ました。塔がないとその辺のビルとの差異…

TNデザイン一級建築設計事務所

根津美術館

前回のエントリーからかなり時間が過ぎてしまいましたが東京出張の合間で、じっくり見させて頂きました。 現在最も勢いのある建築家だと思われます隈氏の「根津」です。 建物内部よりも、それに付随するアプローチ、外部環境、景観。 ・・・良いです。 「日本」を最も現代的に解釈できる現代建築家と評されていますが 現代とはなんなのか、日本とはなんなのか考えさせられます。 気持ちの良い空間は、それだけで現代的で。 美しさには、秩序は欠かせないとも思います。 現状の建築界には、アイコン建築が盛んに作られておりますが それに対する隈さんなりの批評精神も感じられます。 いずれは、そのアイコンも飽きられてしまうのでしょうが それを静観するのもまた日本的なような。 奥まった日本庭園は、まさに別世界です。 写真は、とってもあまり意味を感じれられなかったので撮っていません。 最近、カメラを持ち歩くことが億劫になってきたのが原因ですが 建築を感じるのは、CCDよりも自分の目のほうが大切な気がして。 今更ながらですが、美しい写真を撮る労力よりも 自らのCCDに焼き付ける労力と時間のほうが有益だなと感じる今日この頃。 写真は写真家にまかせて、雑誌でも眺めましょう。 インターネット時代は写真だけは豊富にあります。 まずは、…

長野のデザイン住宅設計事務所

まくはり

千葉の幕張は僕にとってはちょっと思い出深い土地である。大学入学の直前に幕張メッセが完成したばかりで、街の骨組みがやっと出来かけたぐらいだった。 学生時代は大きな建物しか無くて、街と呼ぶにはあまりに寂しい感じだった。 それでも、東京にいた頃はちょっとした時に立ち寄ってみたりもしていたが ここ最近は、見てないな・・・と思いながら、近くに来たついでに寄ってみた。 そこで感じたものは、ちょっとというかかなり刺激的だった。 新しい街のというか、建築のパワーをとても強く感じてしまった。 新興住宅地というのは、なんというか、あまりに画一的な区画だったり建築だったりするので、それだけで興醒めするのだが。 ここはちょっと違う。何かが違う。 きっと、このCAtの小学校が好みの建築だからかもしれないが、それだけではない質がある。 この街なら、こんな小学校でないとおかしいと思える質がそこにある。 それを街の雰囲気と言ってしまえば、それまでだが・・・。 こういう説明できない良さを僕は、多分つくりたい。 でも、感じることとつくることは、似て非なるもの。 やっぱり建築は、みないとダメですな。今まで、なんでダメかを説明しようとしてましたけど 世の中は、説明できないことのほうが大事なこともある。 いい経験しました。…

TNデザイン一級建築設計事務所

チーバくん

すでに10日前になりますが、チーバくんへ出張しました。長野よりさぞ暖かいと思いきや。 寒い・・・・。 スカイツリーが錦糸町駅の目の前に見えたので、少しビックリ。 カメラを取り出すが、電源入らず。見ると、電池の姿がない。 なんという失態。 しょうがなく、携帯で撮影。 肉眼ではもっと迫力があります。 途中で秋葉原に立ち寄りましたが、街並みがだいぶ変わって、オフィス街のようになっていました。本当は、神田古本まつりも行きたかった・・・。 帰路の途中のサービスエリアで、見かけたVWバス。 余裕があったらバスもいいなぁ・・・。 学生時代はカルマンの次に乗りたい車でした。 当時はとっても高くって手が出なかったです。 カルマンはもっと高かったけど。 大きさが小さめなのがかわいいです。 最近の車はみんな背が高くって、駐車場を眺めてもカルマンを見つけられません。 たまに、止めた場所でウロウロします。 国産の車は、みんな大きくなった気がします。 軽自動車も既にカルマンの容量を軽く超えています。 あんまり無駄な空気を運ぶのは、どうかと思うのですが。すでに10日前になりますが、チーバくんへ出張しました。長野よりさぞ暖かいと思いきや。 寒い・・・・。 スカイツリーが錦糸町駅の目の前に見えたので、少しビックリ。 …

TNデザイン一級建築設計事務所

Iida

出張のついでに訪れました。 「小笠原資料館」 ゆるやかな曲線がゆれています。 天気もよくて、清々しい空気。 受付のおじさんは、相変わらずお元気でした。 小笠原家についての著書を執筆中だそうです。出張のついでに訪れました。 「小笠原資料館」 ゆるやかな曲線がゆれています。 天気もよくて、清々しい空気。 受付のおじさんは、相変わらずお元気でした。 小笠原家についての著書を執筆中だそうです。…