Category Archives: 建築行脚

TNデザイン一級建築設計事務所

ota-museum

建築行脚の記録-5 ota museum 設計は小島一浩/C+A。 外観を眺めただけだが、非常に楽しそうな建築だ。 プライベートな美術館という事だが、是非空間体験をしてみたい。 特に2階の屋内のような外部空間は魅力的だ。 技術的な観点で見ると、外部の防水仕様やキャンティの構造形式など、不安になる要素を持っているが、それだけにダイナミックな構成が美しい。 客間に乳白フィルムが貼られていたので、3階の浮遊感が弱められていたのが残念。 いつも思うのだが、事務所に戻って建築雑誌を読み返してみると最初の印象と随分違う事に気づく。大抵、建築雑誌を見てその建築に対して第一印象を持つのだが、実際に現地に訪れると同じ印象にはなかなかならない。これは、人間に会うのと同じで写真だけでは判断できない。 何となくその立ち振る舞いと言うか、佇み方と言うかそういうものによって感じ方というのは全く違うモノになるのだろう。 さらに、良いモノは何度訪れても新しい発見がある。 その発見自体は、単純で何でもない事のように見えるかも知れないし、実際に対した事でないこともあるが、それに気がつく事が重要だ。 時間は万物に平等に与えられているし、同じものはない。 そこで、共有された時間は特有のものだから、次に訪れたときのモノとは別…

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gunma

建築行脚の記録-4 ぐんま国際アカデミー。 設計は宇野享/CAn+小島一浩・赤松佳珠子/CAt。 この建築は、文句なしに良かった。 見学は出来ないようだったのだが、たまたまいらっしゃった先生の好意で案内して頂いた。 感謝しております。 街並に埋もれるように低い軒先で囲まれながら、明らかに周辺とは違う、ある種異様なオーラを感じた。 なんでもないように見えるが、それは非常によく考えられたものだと言う事が、外観を見ただけで感じられた。 内部空間は、想像以上で子供たちのスケールに呼応するように、慎重に作られているのが良くわかる。 中庭は、非常に心地よい空間だった。 プランは、非常に外部に対して閉鎖的であるがそれを感じさせない。 昨今の事件が反映されているのは当然であるが、オープンスクールの祖を築いた方達なので、その配慮に深度がうかがえる。 ちょうど、初めての学校主宰のお祭りの前日だったそうで、準備で内部空間がにぎやかだったせいで、愛されている建築独特の瑞々しい雰囲気を漂わせており活気があった。 私自身、子を持つ親としてこの学校で学んでほしいと単純に思ったし、子供自身もそう感じたようだ。 「なんだかとっても楽しそう」という子供の言葉が、なにより真実を語っているように思う。 最後に、案内して頂い…