Photo:Brain by dierk schaefer 脳の神経細胞はそれぞれがシナプスという構造で結合されている。最近までシナプスの基本的な構造が僕自身わかっていなかった。 結合というとがっちりくっついているイメージだが、実際はすき間が空いていて 細胞内の伝達機構と異なる方法で情報を伝達している。 筋肉や網膜の情報など瞬時に、しかも確実に情報を伝えなければならない場合は 電気シナプスと呼ばれていて、脳細胞のそれとは区別されている。 ちなみに脳細胞の多くは化学シナプスだが、電気シナプスは海馬などの重要な記憶を受け持つ部分にも見つかっているらしい。 まるで、コンピュータの接続規格のよう。 さて、建築にも海馬並に記憶しておかなければならない知識はたくさん必要なんですが 僕の脳は化学シナプスにしか容量は残っていないので、ひたすら弱く、しかも低速な結合を ブルーレイ並に大容量にするため、せっせとカルシウムイオンを放出しているのです。 事務所にはそのための書籍があるのですが、気に入った本はやはり何度も開きたくなります。 そこで見つけた一文に僕のシナプスからドッとイオンが放出される感じがしました。 それは、中村好文著『続・住宅巡礼』にてシーランチの章。 「偉大な建築ぶつの実感を…