Photo:Le Corbusier, La Cité Radieuse, Marseille by C1ssou 世の中は、ボクシングの八百長疑惑で盛り上がっているようですが・・・。 勝負の世界なので、勝つか負けるか勝者と敗者しかいないのだけれども だからといって勝つ事で全てを正当化する事は出来ない。 負ける事や負け方がすばらしく美しく感動する事もある。 日本は戦争に負けたから、経済大国になれたのかも知れない。 建築の勝負と言えば、コンペと呼ばれる設計競技がある。 国際的なオープンコンペから住宅のネットコンペまで、その規模や派手さは様々だが 多かれ少なかれ、仕事を依頼されるには何らかの競い合いを勝ち抜いているはずだから 全ての設計は広義のコンペティションだと言えるかも知れない。 しかし、そこで勝てるのは一案だけであり応募数が多ければ多い程負けた人も多数いるという事だ。 つまり、ほとんどの人が負けている。私も含めて。 だからこそ、勝った者は負けた者に対して敬意を払い、負けた者は勝った者を讃える事が出来る。 隈研吾さんの「負ける建築」という著書があるが、負け方の考察が面白い。 まさに、建築で美しい負け方を表現している。あんな負け方が出来るなら負けてもいいと思う。 この業界でも、大きな設…