SI訪問

コロナ禍は収束方向ではありますが、まだまだ油断はできない状況の中、「SI-house」の見学とご相談に伺ってきました。
外出自粛で家にこもることが多くなってしまった昨今。
住宅のあり方は、急激な改革を強制的にしなければならない状況になってきました。
家の中で、仕事をする環境も増えてくると、当然住宅に対する捉え方も変わるでしょう。
そして、社会が変革すれば、住宅も変わって行くと思います。
それは建築全体にも言えると思います。どう変わっていくのかは、まだ分かりません。
でも以前と同じ状況に戻ることは、多分難しいと思います。。
環境も関係も、常に変化している。
変わるもの、変わらないもの、信じること、信じられないこと。その選択の積み重ね。
正しさに固執していれば、恐らく生き抜いていくことは難しいと思います。
絶対的なものよりも、相対的。価値観でさえも流動的になっていくかもしれない。
この住宅のオーナーご家族の暮らしぶりは、僕に色々な事を教えてくれる。

中庭のシマトネリコがとっても立派になっていました。
オーナーの愛情があふれていて、緑がキレイ。樹形もイイ。
水庭についても、いい話が聞けました。企業秘密に取っておこう・・・。

生活感のない空間は美しいかもしれないが、生活感の美しさを考えた方が自然だし
生活している事を否定するのは、そもそも矛盾している。
建築を大事に使うというのは、汚れも傷も無く使うことではない。というか使えない。
住めば傷がつくのは当然で、問題はそのつき方。
美しい汚れ方というのは、矛盾しているようだが、存在する。
そして、建築は誰が使っても同じ(絶対的)に変化することは、あまりない。
思いは物質に伝わってしまうのだ。
一流職人やスポーツ選手の道具は、惚れ惚れするほどに美しいのと同じだ。
名作住宅は全世界共通で良いオーナーに育てられている。

同じ環境を見ていても、自分が見ているもの、感じていることが他人と同じとは限らない。
だからこそ、イイモノをイイと自分以外の人たちと共感できる喜びは、代え難く価値がある。