今年の受賞者はRCRの3人。
授賞式が28年ぶりに日本の迎賓館で開催されました。
過去の受賞者も招待されたようで、日本人建築家のビッグネームが勢揃いです。
RCRはスペインの故郷の小さな町を拠点に活動しているそうですが、30年くらいのキャリアがあります。
スターアーキテクトの時代が終わったと言われていますが、私からみればRCRは十分スターです。
しかし、スペインであればマドリッドやバルセロナではなく、人口3.5万人のオロトという町で活動する意味。
全ての作品がカタルーニャ地方周辺にあるということ。
そういうローカルな建築にスポットが当たること。
そして、最終的にその建築の評価軸が、きちんと理解できることに僕はとても感銘を受けました。
僕の尊敬する建築家リストの上位にグレン・マーカットがいます。
2002年のプリツカー賞受賞者ですが、彼がこの賞の審査にも携わっていることを、最近知りました。
そしてその彼に見出されたのが、RCRであることは何かとても理解ができます。
評価を受けることを目指すのは、どんな業界のクリエイターであっても避けることはできない。
しかし、それが目的になるようならば本末転倒であり、危険なことだ。
建築を作りたいのか、建築を作っている自分に酔いたいのか。
僕は前者であることを肝に銘じて、あと15年は生きてみようと思う。
(写真:The Hyatt Foundation/Pritzker Architecture Prize)