Photo:Wright-3 by rucativava
小室氏についての興味深い記事を読んだ。
それによると、小室氏の手法というのはリスナーのターゲットを極端に絞り
そのリサーチを徹底して行うことで、楽曲を生み出していくということらしい。
そして、同時期のもう一人のプロデューサーである「つんく」について。
「僕は新しいダンスミュージックをどうやったら手にとってもらえるのかを考えていただけ。」
過去の実績をそう語っていたらしい。
時代の寵児が二人そろって、自らの創造性ではなく、大衆というマスに向かって「ウケる」音楽を発信していたという事実。
大衆に支持を受けるものをクリエーターがいつも探している状態。
さらに、今のJpopと呼ばれるジャンルはどの曲も似たような曲調で、盗作疑惑もちらほらある。
それは、実はリサーチによるコード進行の類似によるもので音楽的な工夫や創造を放棄した結果ではないかという解説。
つくりたいモノではなくて、要求されているモノをつくることがクリエーターの仕事と呼べるのだろうか。
建築家は依頼がなければデザイン出来ないかもしれないが、つくりたいモノもしくはつくるべきモノを創造することが建築家のアイデンティティーだと僕は思っている。
大衆に支持されるものが正しいとは限らない。
理解者が少ないマイノリティにこそ、真実がまぎれているものだ。
それは、建築の世界だけでなく全てに共通することだと思う。
単に流行やファッションでデザインを考えてはいけない。
時代に迎合することなく、時代を超越する建築を僕はつくりたい。