Photo:Opening soon by Tighten up!
表参道ヒルズについて思う事。
一般的な評価や建築業界の評価はよく知らないが、あの建築は間違いなく次世代に受継がれていく建築だと思う。
それは、安藤さんの設計だからとか、森ビルがつくったからとかそういうたぐいの基準ではなくて、単純に
歴史を刻み込んだ代表的な建築だと思う。
伊東さんの「tod’s]は凄い。妹島さんの「Dior」も青木さんの「Louis Vuitton」も時代を象徴する素晴らしい建築だと思う。
でも、きっとあの表参道で愛されて末永く建築として生きていけるのは「表参道ヒルズ」しかないかもしれない。
他の建築にない規模を持っているけれど、他の建築家を圧倒するようなデザイン的な斬新さをウリにしている訳でもないけれど。
でもだからといって、その辺の大規模開発と一緒だと思ってしまうのも違うと思う。
明らかに、安藤さんにしか出来ない事をやり遂げていると思う。詳しく述べるのは評論家ではないので避けるとして、そこに安藤さんらしさをとても感じる。
森ビルと共同で設計していることも、単なるパッケージデザインのようなのも、それだけに終わらせないよといいたげな佇まいなのも。
あの建築を森ビルが単独でまとめ上げたら、どうなるか考えただけでもぞっとする。
下品なタケノコが何本も建ったりして・・・。
しかし、あそこまでまとまるまでには、大変な労力だったと思う。何人もの建築家が携わっては消えていたということを聞いた事がある。その人達は、今の姿をどんな気持ちで眺めているのだろうか。
僕にも経験があるのだが、一度関わった土地に全く別なモノが建ってしまうのを見るのは辛い事だ。
しかし、それが「表参道」のような建築だった場合はどう思うのだろう。
俺ならもっとできるぜ!って思えるだろうか。
・・・きっと、思ってるだろうな。周りは別として。