ミッフィー展に行ってきました。
世界中で愛されているキャラクターです。
今年の干支でもありますし、縁起が良さそうです。
5年前の50周年の時も、群馬のハラミュージアムの展示を見ました。
それから毎年新作を描かれているのは、今回はじめて知りました。
そして、Dick Bruna氏のインタビュー映像は、僕にとって貴重な言葉となりました。
Bruna氏の作風は、とてもミニマルな作業の繰り返しです。
ミッフィーを書いてみればわかることですが、あれだけの線と点で様々な表情と感情を
表現することは並大抵ではありません。
要素を削りに削り最後の緊張感だけを残して、表現することは
ミニマルな表現世界となんら遜色の無い世界です。
そして、その振る舞いはゲーリーをはじめとする
現代建築家の振る舞いと同じであることも知りました。
グラフィックは2Dの世界ですが、建築は3Dという違いがあります。
しかし、建築は作品として表現されるときは2Dとして認識される方が
圧倒的に多いように感じます。
モダニズム建築はそれを大いに利用して、インターナショナルスタイルを確立しました。
だから建築家は、2Dとしての構成を気にする傾向にあります。
しかし、建築は3Dとしての魅力、迫力を忘れてはいけない。
そして、2Dと3Dは密接に繋がっている。
松本に向かう高速を走る中で、妻が面白いことを言っていた。
「なんか、(近くの)山が3Dみたい!」
普通に聞けば、「それって当たり前!」となる。
僕も最初はそう言った。
しかし、それは平面から3Dを作れるように、立体がより立体的に見える現象があってもいい。
3Dを超えるハイパーな3D。
それはグラフィカルな立体だったり、ハイパー3Dの絵画。
空間体験は常に2Dと3Dを縦断する。
Bruna氏が、モダニズム建築の世界遺産であるシュレーダー邸や
レムのエデュカトリウムがあるユトレヒトで活動し
デ・ステイルとも交流があったことは
ミッフィーに建築的な要素を感じてしまうことと無関係ではないように思える。
このうさぎはただものじゃあないです。
ただものじゃないみみ。