Photo:The Matter of Time by cocoate.com
モノの質の差を言葉で説明するのは難しい。
例えば、塗装一つとってもその塗料の質感が存在するので、同じ色をチョイスしたとしても異なる質感を持っている。
同じように見えても質は全て異なることが多い。
それは、無垢の素材の場合が多い。
木材であったり、コンクリートであったり、その素材の持つ独特の質感はそのモノを目の前で体感し直接触れてみなければ、良さも悪さもわからない。
そして、それを感じることはどんな人でも体感することで一瞬で理解できる。
建築は写真では伝わらないその質感がとても重要だと僕は思っている。
名作と言われる建築にはその質感というものを何らかの形で持っている。
いろいろな建築に足を運んで体感してきたが、それは確信している。
でも、それは言葉で表現するのは難しいし、ましてや建築で表現するのはもっと難しい。
先日、打ち合わせの席での話。
「僕の仕事はこういったものは扱っていないのですが、こういうモノにも違いがあるのですね。
これ、なにがいいかは言えないですけど、なんかいいですね。」
ある素材のサンプルを見ながらクライアントがそう話してくれました。
こういう感覚は共通認識として必ずもっているものだと思う。
それを僕は大切にしたいと思う。
「やっぱりこれってイイね。」
こう言ってくれたら最高。